2017/08/15

客船スカンジナビア

「伊豆・三津シーパラダイス」や「あわしまマリンパーク」と並ぶ、沼津市内浦・西浦地区の観光施設だった「フローティングホテル スカンジナビア」。

シーパラダイスと同じ伊豆箱根鉄道が経営する、北欧の豪華客船を利用したホテル&レストランだったが、業績不振のためまずホテルの営業を終了。
残ったレストランも2005年3月31日に閉店した。


現地での保存の声もあったが結局船体は海外へ売却されることに。
しかし売却先の決定は難航し、係留されたまま1年以上を費やすことになった。

地元育ちの私にはなじみのある施設だったものの、近くにあるが故になかなか足が向かず、結局営業終了まで一度も利用することはなかった。

2005年9月8日、営業当時のまま取り残されていたスカンジナビアを撮影しに行ってみた。
富士山を望む入り江に停泊していたスカンジナビア

船尾には元の船名「STELLA POLARIS」の文字が残る

周囲をミカン畑に囲まれていた

舳先はおおよそ北北東を向いていた

対岸に回ると真横から全体を見ることができた
背後の高台の左側にある校舎は長井崎中学校
およそ10年後にこの地域に活気をもたらした作品
「ラブライブ!サンシャイン!!」では
重要なロケ地となった

白い船のある風景は長らくこの入り江の日常だった

かつての入り口
その後売却先が決まったスカンジナビアは、2006年8月31日、上海での修理のためタグボートに曳航されこの地を離れた。

しかし9月2日、浸水のため和歌山県潮岬沖で沈没。再び見ることはかなわなくなった。

9月1日 スカンジナビアの去った入り江

船が去り駐車場のみ残る

残された看板

このバス停は後に「木負入口」に改称された
参考 北欧堂 『ステラ・ポラリス』の歴史(archive.org)