1994/04/19

井田

1994年4月19日、自転車で伊豆西海岸へ出かけた。岬と入江がいくつも連なる坂の多い経路でありながら、使用したのは変速機もない古い自転車で、ちょっとした冒険だった。

海辺の集落に古い木造の公民館があったので撮影
この後しばらくして建て替えられてしまった

伊豆半島の肩の部分の当たる大瀬崎(おせざき)に到着。スキューバダイビングの名所として知られ、海水浴シーズンにはまだ早いこの時にもダイバーで賑わっていたような記憶がある。ここには高校1年の頃友人たちと自転車で海水浴に来たことがあるが、当時はこのように遠く、坂道をいくつも越えるような場所に行こうとする友人に驚かされた。
大瀬崎から駿河湾越しに望む沼津アルプス
大瀬崎では拝観料を払い、岬の先端にある大瀬神社の境内を見学。ここにある「神池」は、これだけ海に囲まれていながら淡水だという、伊豆七不思議に数えられている池。
神池
大瀬崎からさらに先へ進む。ここからはひときわ長い上り坂で峠を越える。坂を登り始めてすぐ、脇の山に登れるような階段があったので登ってみた。「吟道之碑」への登り道だったが、その途中から大瀬崎を見降ろすことができた。
大瀬崎
吟道之碑
さらに坂道を登ると、沼津市から田方郡戸田(へだ)村へ入った。現在では平成の大合併を経て戸田村は沼津市の一部となっている。この時、このあたりは道路の整備が終わったばかりで、「井田トンネル」という真新しいトンネルができていた。井田トンネルを抜けると下り坂になり、しばらく降りて行くと戸田村井田に到着。ここにある「明神池」が今回の目的地。
井田の明神池
明神池は入り江の入り口が砂州で区切られてできた「海跡湖」と呼ばれる地形。今は淡水化しており、全国的にも珍しいという、湿地でイネ科植物が土に還らず積みあがってできた群落「ヤチボウズ」がある。
明神池に到着
手前の草の束が「ヤチボウズ」
この時使用した自転車
みかん畑の石垣
帰路
明神池遠景